都市部の住宅の窓

大きな窓から光を取りたい
外とのつながりを持ちたい
樹木を眺め、四季を感じたい
風の抜けを取りたい

この4つが代表的な例といえるでしょう。
しかし、この4つ以外にも考えられることがあります。

お察しが早い方はすでに気付かれたでしょう。
室内からだけで窓を考えていませんか?

例えば分譲地の場合、
分譲地への入口となる道路から建物がみえた際、
外観をキレイに整えることはその分譲地の印象を左右します。

そして、全ての建物は道路に接しています。

そこに住む家族が帰宅する際・
来客が来て、ようこそと出迎える際・
散歩しているご近所さんが真新しい建物を見上げる際に
窓がガチャガチャしていたり、
人のように、目・鼻・口に見えてしまう
まさに“顔”が出来上がった家は嫌ですよね?
近くの小学生たちに何と言われるか、考えるだけでも良い気はしません。

そうはならないようにするとしても、
必要な窓と不要な窓との違いから要・不要をご判断されてはいかがでしょうか。

個人的には、『必要最低限に』・『適材適所』を心掛け、提案しています。
なぜなら、窓を設けることによって獲れるもの失うものもあるからです。

☆獲れること☆
自然の光で日中照明をつけなくても明るさが確保できる
LDKの南側に大きな窓を取り、開放感を演出できる
窓から見える景色に四季の移ろいがわかる
窓を対角線上に配置することで、風が抜けやすいレイアウトとなる

★失うもの★
大開口を設けたことによる、道路からの視線を感じやすい
性能が高くない窓の場合、断熱性能が下がる
窓を多く配置すれば、コストUPに繋がる可能性も
室内に残された壁が少なくなり、収納や壁の演出が減ってしまう

誰だって明るい室内にしたいし、キレイなお庭を眺めたいです。
最近は大開口が流行りとしてあります。
実際にお住まいの方のご意見も、採用して非常によかったとのご意見が多く、
そこは積極的に導入されてもいいと思います。

しかし、お隣の塀を眺めることのために費用をかける必要はありません。
ましてや、お隣との窓の位置が重なってしまうなど、言語道断です。
設置する場所もよくよく敷地を読み込み、提案することが必須です。

そして、高機密高断熱の住宅が普及している時代に、冬寒いなどあり得ないです!
高性能な窓の採用ができるのであれば、採用も検討してみてください。
決して断熱性だけが家づくりではありませんが、
わざわざ2021年に、2000年台初頭の家電を買わないのと同じ発想です。
その時代の良いものを採用しましょう。

なんでもかんでも…という事が一番よくないので、
取捨選択としっかりと行い、『必要最低限に』・『適材適所』を心掛けましょう!